日本の不動産の取引手続きが現在のような形になったのは、1952年に宅地建物取引業法 (以下「宅建業法」と称す)が制定されてからのことである。それまでは戦後の混乱の中で野放 図な取引が行われ、不動産の取引をめぐるもめ事、争いの類が絶えない状態が続いていた。法制 定後も、悪徳業者が山林を住宅地として販売したり、同じ不動産を複数の人に売りつけるなど、 不公正な取引事例が完全に途絶えることはなかった。しかし、数次にわたる法改正の結果、不動 産の取引手続きは徐々に確立されて今日に至っている。 宅建業法では、不動産の売買や仲介などの取引を仕事として行える業者の資格要件や、業者と 取引をする一般人を保護するための各種手続きなどが定められている。不動産業者にとっては、 いわば憲法のような役割を果たしており、不動産の取引手続きは、原則として宅建業法に則って 行われている。

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